社会人ドクター 2年終了しちゃったよ。

この記事は社会人学生 Advent Calendar 2021 18日目の記事です。

adventar.org

 

昨年に引き続き望月紅葉さんと幸せな博士課程を築きたい (@momiji_fullmoon) | Twitterさんありがとうございます。

(どうやら)年齢も同じぐらいで、D3いうのも私と同じなので、論文アクセプトしたetc.のtwitterの投稿を目にするたびに、自分も頑張らないとなと励みになっています。

(注 私は10月入学なので、半年入学が遅いです)

他の人の記事を見ても、なんかすごい人ばかりで(語彙力不足)圧倒されます。

 

 

twitter.com

昨年の記事はこちら

 

昨年度は結局、入学するまでの内容がほとんどだったので、入学後の内容をメインに書いていきたいと思います。あまりオチはないですが...他の人の参考になる部分があれば…。

 

 

授業

 博士後期、しかも社会人ドクターということで、授業はオマケ…みたいな雰囲気でした。特にコロナで大学にも入れない状況が拍車を掛けて課題をメールで提出して終わりでした(入学以来、7回しかいけていない)。 授業に期待をしていたわけではないですが、ちょっと残念な感じでした。

 ただ課題自体はそれなりに大変で、締め切り前は課題に忙殺されていました。

 

 大学院のオンラインでの授業には、がっかりでしたが、大学院生の身分をGetすると

Courseraの授業が年に1コース、無料で受けられます(多分…)。

www.coursera.org

 

 趣味や業務で稀に画像処理をやっていたりするので、AndrewNg先生の講義を受講してみました。プログラミングの課題もガッツリあるし、講義を聴くとなんだかすごくAIに詳しくなった気になれるので、ものすごく満足度が高かったです。

 授業を取って知識を得たいだけなら、Courseraで十分なのかもしれません。

ただ、玉石混交みたいで、AndrewNg先生以外の講義も2個ほど取りましたが、

そちらは微妙でした。

 

結論としてはAndrewNg先生の講義がとっても素晴らしいということで。

 

時間ができたら、他の講義も受けてみようかな?

 

 

研究

修士までと異なり、博士後期課程と言ったら、査読の論文を掲載させないと卒業できません。(注 分野によっては違うかも)

 

入学前より研究を開始していたので、入学時点で査読論文2本掲載されていました(といってもたいした雑誌ではありません)。ただでさえ、3年で卒業するのが大変な博士後期課程、学費と時間を節約する意味でも入学前の論文をカウントできるのは心強かったです。

入学前の論文をどこまでカウントできるのかは、指導教官や大学によって異なるので、入学する前にチェックすると良いかもしれません。一応、指導教官からは(最初の2本がショボかったから)3本から4本程度は欲しいね…と言われていました。

 

入学前から2本論文を書き終わり、入学時点で3本目の実験を始めていたので、楽勝ムードでした。

 

ただ、入学後の1年目に(主に社内の)ゴタゴタに巻き込まれ、3本目の査読論文の投稿は遅れに遅れ、D1の間にできたのが、結局 国際学会の発表(査読無し、@自宅)という体たらく。投稿までこぎ着けたのがD2になった直後でした。内容にはそれなりに自信があったので自分の研究分野の中では割と良い雑誌に投稿したところ、1ヶ月程度で、あっさりリジェクトされました。

この時点で最初にあった貯金(時間的余裕)はだいぶ無くなっていました。リジェクトされた理由も割と理不尽で、ゴタゴタから回復仕掛けていた心がポッキリ折れました。

 

仕方が無いので、知名度的に微妙な雑誌に再投稿したところ、2,3ヶ月程度であっさりアクセプトされました。

掲載雑誌的には不満が残りますが、Dに入学して, 1年半で3本目の査読論文が掲載されました。

 

3本目の論文が査読をうけている内に、4本目の論文に着手しました。この時点では入学前の論文だけしか手持ちの駒がなかったので、結構焦って計算とかやって、バタバタと論文にまとめました。アイディア自体は前々から暖めていたものだったので、あっさりと論文がかけました。内容自体はショボいので、背伸びをせず、アクセプトされそうな国内の雑誌に投稿したところ、3本目の論文がアクセプトされてすぐ、こちらもアクセプトされました。

 

ということで、D2の半分にノルマを(一応は)達成できました。

そうすると欲が出てくるもので、もう1本ぐらいいけるような気がしてきました。

とりあえず、4本目の論文を発展させて、5本目の論文をまとめました。原著論文というほどでも無かったので、ショートコミュニケーションで出したところ、厳しい査読意見はつかず、Introの再構成と英文法の修正程度でD3になってすぐにアクセプトされました。

 

そしてD3になってすぐ、博士後期課程の最後のチャレンジとして、もう1本、原著論文を投稿しました(注10月入学です)。自分としては、最も良い雑誌に投稿したので、不安でソワソワ状態です。アクセプトが卒業に間に合わなくても、卒業できないなんてことはないですが、これまで本数を稼ぐために投稿雑誌はかなり妥協してきたので、ここで本命の雑誌に1本ぐらい通したいというのが本音です。

今は大学院生の身分があるので論文投稿できていますが、卒業後、今の会社が論文の投稿を許可してくれるとは思えないので…。

 

ちなみにこの6本目の論文、3本目の論文の修正と5本目の論文とほぼ同時並行で作業したので、かなり無理をしました。

投稿作業完了後、かなり体調が悪化したので、ダメージは大きかった…。

 

最後の原著論文が投稿し終わった11月の中旬、コロナで昨年は開催されなかった研究大会(国内)が開催されました。

久しぶりの(オンラインじゃない)リアルの大会ということで、参加してきました。会社では研究の専門的な話をしても誰とも話が通じないので、フラストレーションが溜まって溜まって仕方が無かったのですが、一気に解消できました!!

卒業するという意味では、国内の学会で発表しても何の足しにもならないわけですが、やっぱり学会って情報を集める意味では重要ですね。

 

そして、「優秀技術賞」にも何故か選ばれて表彰されることに…。結構、優秀賞の枠が広く、ショボいと言えばショボい賞なのですが、社会人になると中々表彰されることはないので、うれしかったですね。

 

 

研究関連は、自分の実力から考えると望外の結果を得られた気がします。

 

 ポンポンと査読に通ったように見えますが、卒業要件として認められるギリギリの下限の雑誌(国内の学会誌 etc.)に投稿しているので、あまり褒められたものではないです。

 

博士を取るのを第一優先とするなら、卒業要件を満たしやすい大学院に入学するとか、社会人博士を受け入れた実績が多い研究室を選ぶとか、そういう事前の下調べでかなり難度を下げられそうな気がします。査読論文なしで卒業できるとかは流石にどうなのかな?とは思いますが…。

4年、5年と社会人ドクターすると精神面、金銭面でゴリゴリ削られると思うので。

ちなみに所属する研究室は、入学時点で社会人ドクターの先輩(他社)が1人にて、その人もちゃんと3年で卒業してました。

 

論文も、入学前の2本目の論文を除いて英語で書いたので、多少は英語スキルも伸びたかも…。

次は博論をまとめ始めたいところ。正月休み頑張るか…。

 

 

会社

 会社自体はそこそこ利益を出しているようですが、所属部署は現在進行形で崩壊していっています。

うちの部署のエース級が転職したり、そのほかの人も休職したり、異動願い出したり...、人の移り変わりは早いです。

 

研究開発部門のハズなのに、ほとんどの人が研究開発をしていません(私ともう一人ぐらい)。

研究開発しないものだから、研究開発と言う名前の、脳死丸投げが横行したり....(当然、研究できない人間が丸投げしてうまくいくはずもなく)

 

同僚は「研究の文字?リクルートで優秀な学生を騙すためだよ」とか言っていました orz 

就職する人は気をつけましょう。

 

将来(卒業後)どうしよ…。

 

 

資格試験

 学生の身分をGetできると資格試験も格安で受けられるので、何個か受けてみました。転職の足しなるかもしれないしね。

 

 D1冬 Deep Learning G検定(2020 #1)

 D1夏   Python3 エンジニア認定データ分析試験

 D2夏   画像処理エンジニア検定エキスパート(2021年前期)

 

一応、全部受かったので良かったです。

 画像処理エンジニア検定エキスパートはそこそこ準備は大変で、3,4ヶ月ぐらいはコツコツ勉強したかな?(ちなみにG検定は10時間ぐらいしか勉強しなかった。)

 

博論が落ち着いたら、またなにか取ろうかと考えてます。

 

 ちなみに、AIも画像処理も大学院の研究とは関係ない趣味分野です (キラッ

 強いて言えばpythonは使っているかな?

 

 

学割関係

定番のアマゾンプライム以外にも…

 大学がMSと契約していたのでOfficeは無料でダウンロードできました。レポート書いたり、中間発表のプレゼンを作るのに有効利用できました。卒業後も手続きすれば使えるんだっけ?

 

 論文も大学が契約しているので、読みたいものをダウンロードできて幸せです。入学前は自腹で買ったり、高い印刷料払って近所の大学図書館で印刷させてもらったりしてたので、費用気にしなくても最新の論文読めるのはうれしい。

 

 学生になったら学割で旅行してエンジョイするぜ!!と思っていましたが、結局、新幹線とかの学割は1度だけ使ったきりで、あまり使えていません。

 PCとかも学割で買えるみたいなのですが、子供でも普通に学割がきくということで、急いで買う必要が無くなっていました。本当は学割を使えることを交渉材料に、奥さんにPCの新調を提案するつもりでしたが、良心が痛んだのでやっていません。

 

 さらにMatlab, CADのようなソフトも無料、格安で購入できるものが多数あるので、つかってみたいのですが、社会人学生、時間がねえええ。

 

 

 

終わりに

つらつらと、2年ちょっと分の学生としての活動内容を書いてみました。もっと学生の身分を生かして遊びたかったけど、ひたすらパソコンの前で課題をやって、実験データの分析をして、論文書いていた記憶しか無いです。

爽やかなキャンパスライフなど夢のまた夢だった。

 

指導教官曰く実は博論の審査のハードルがわりと高いらしく、まだまだ試練は続くようです。

 

来年には卒業できるといいな。

 

 

 

 

 

 

 

今の会社から…。

ヒキヌキ、オマチシテオリマス。