ある社会人Dr. の入学~1年目終了まで

本ブログは社会人学生Advent Calendarの 11日目の記事です。

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 自己紹介

しゅんしんくん(仮名)と申します。2019年10月に博士後期課程に入学。現在、大学院の2回生になって数ヶ月、ピチピチ(?)の30歳です。

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 とある企業(Japansese Traditional Company)の研究開発部門(多分)に所属していて、日夜クレーム処理、お偉いさんがちらっと眺めて後は永久に使われない会議資料作り…etc.に励んでいます。

 専攻としては機械工学(?)関連で、とある場所にセンサーを取り付けて、そのデータの分析をメインの研究テーマとしています。機械工学関連の研究ですけど、Python(scipyとかmatplotlib)を使っている方が長いです。

 卒業後の予定は未定ですので、興味がある奇特な方がおられれば、是非ご連絡ください(オイ)。

 この記事では、社会人Dに入学するまでの経緯とD 1年目終了時の感想について、書いていきたいと思います。誰かの参考になると良いなあ~。 

 

 

就職活動~就職まで

 話は学生時代に遡ります(今も学生ですがwww)。当時23歳。材料系の修士の学生でした。

 当時は何の疑いもなく、研究をこのまま一生続けるんだろうなと思っていました。ただ、博士後期課程には進みたくても、沢山、沢山、お金がかかります。結婚したい彼女がいた当時、お金は大変重要な問題でした。就職するまで、後3年も待ってなど口が裂けてもいうことができません。そこで修士卒で研究できる会社を探すことにしました。

 

 しかし、理系の花形、研究職!なかなか就職は決まりませんでした。いろんなじゃぱにーずとらでぃしょなるかんぱにーで研究をやりたいですと言っても、あまり響かず、たくさんお祈りメールをもらいました。

 

 けど、今考えたら当然なんですよね。たいしたスキルもないし、研究実績もなく、東大、京大…(以下略)でもなく、無駄にこだわりの強い学生なんて、企業からしたら、ノーサンキューなんですよね。

 そんなこんなで連戦連敗を続けて無い内定を続けたところ、とある企業を求人を大学の事務のファイルで見つけました。その企業を受けて、元気よく「研究がやりたいです(意訳)」と言ったところ、(なぜか)内定が出ました。

 後で知りましたが、大学の専攻である「材料」全く関係ない会社でした。

 

就職~配属

大学院(修士)を卒業して意気揚々と就職してどこの企業でもおなじみの新卒の社員研修に望みました。

 そこで言われたのが、

 「うちに研究部門は存在しない」

なんだとーーーーー。何故、内定を出した。

とはいえ、(絶望感にさいなまれつつも)退職するわけにもいかず、新卒ガチャ。

「技術部(仮名)」という、それっぽい部門に配属されました。

「ヤッター」と思ったのもつかの間、

 

比喩抜きで、ただの「姥捨て山」でした。

やっぱり絶望した。

 

これ以上、この部署について、言及するとイロイロまずいので、やめておきます。

 

社会人Dに入学するまで

とは言うものの、技術部門、一応大学との付き合いがありました。そこで出会ったのが、現在の指導教官です。

 先生とお付き合いしている内に、「博士課程(社会人学生)」の話が出てきました。

 指導教官より出された条件は、入学までにある程度の研究実績を残すことでした。

 

当時、その分野の知識がほぼ皆無だった私にとって、長い時間でした。まず基礎的なところから勉強して、論文を読み…。

 

苦労したのが、設備面でした。なんどか(非常に原始的な)実験器具を自作しようとしました。結局何の役にもたたなかったので、プログラムを組み、計算をメインで研究を進めました。

 

 イロイロな制約条件のため、指導教官の研究室では、割と珍しい研究方法になりました。しかし、この制約があったからこそ、今の研究で(少しだけ自慢できる)結果を出すことができましたし、プログラミングとかも覚えることができました!(入社までやったことなかったですし、部署内でプログラムを作る人は皆無です、研究室でもあまりいないかな?)。

 どこかで、「イノベーションを起こすには制約が必要」ということを聞いたことがありますが、それを実感できたと思います。

 

 その間、会社の中で「社会人D」に進みたい人間というポジションは、絶対に堅持し続けました。社内では珍獣扱いでしたし、毀誉褒貶も激しかったです。ただ、社会Dに入学したときの上司が、研究に理解のあるよい上司だったので、非常に助かりました。

 

そんなこんなで、研究実績を積み、無事に入学することができました。

メデタシ。メデタシ。

 

社会人D1

 入学したのは、昨年、2019年の秋。

秋入学なので、入学式も存在せず、ちょっとだけ寂しかったです。

 

 入学して、国際学会に発表!!!!!と思っていましたが、当然ながら新型コロナの影響で、海外どころか、家から出られず…。これぞ泣き面に蜂。

国際学会はオンライン開催ということになりましたが、

 我が家で「Good Afternoon, I am glad to have a chance to tell you my study ~(以下略)」としゃべったときの 虚無感はすごかったです。顔が見えないのはキツイ。そして、オンライン学会、質疑応答が死んでいて、さらに悲しくなりました。

(Youtuberってすごい!!)

 

 ただ、この大変な情勢でも、少しずつ研究を進めることができ、周囲(特に奥さん)の配慮には、大変感謝してます。2人の息子の世話関連でも、文句を言いつつも、やってくれており、非常に世話をかけています。子供とはなるべく休日は、遊びに行くようにはしていますが、会社員をやりつつ、子育てをしつつ、学生をやるというのは中々うまくできていません。申し訳ない…。

 その意味では、学生も子育てもこなしている社会人学生Advent Calendarの人たちって、超人ばかりな気がしてきた。

 

今後の抱負

 この1年間でだいぶ研究成果が溜まり、入学前後の落ち込んだ状態からも回復したので、今年(D2)はガンガン論文を書いていきたいと思います!!(もうちょっと論文を書かないと卒業がまずいので。)

 

最初は大学院の感想を書く予定が、大学院に入学までのほうが長くなってしまった…。